~じゅうたん詐欺?ぼったくりバー、いろいろあったけど、やっぱりイスタンブルは素敵な街でした~
DAY7:2019年2月9日(土)その2
<ヨーロッパ最古の地下鉄「テュネル」へ>
せっかく、新市街にいるので、ヨーロッパ最古の地下鉄「テュネル」(パリの地下鉄の試作版とも言われています)に乗ってみようと、「カラキョイ」に行きました。
T1の「カラキョイ駅」からF2の「カラキョイ駅」までは徒歩1,2分。
最古にしては、車両は古くなく(その当時のものではないそうです。当たり前ですね(笑))あっという間にT2に合流してしまいました。
T2の終点「タクスィム駅」まで行き、地上に出ました。
地上に出ると、あの「タクスィム広場」ではありませんか。
「あの」というのは、ぼったくりバー事件のベリーダンスが観れるといって連れてこられたあの広場です。
<C氏&ぼったくりバーを探して>
数日前とはいえ、まだ心のもやもやは晴れてはいません。
もしかしたら、このあたりをふらブラしていたらあの男(C氏)に出会えるかもしれないと考えたのです。
とりあえず、「乗り放題?の旅」は少しお休みにして、昼間の「イスティクラール通り」をふらブラすることにしました。
あの忌まわしいバーも見つけてみたい気持ちもわき上がってきました。
C氏にあったからといって、ぼったくりバーを見つけたからといって、今更、何かアクションを起こすことはないと思います。
時間のない中、領事館に訴え出るとか、C氏に抗議するとかは、行動の選択肢にはありませんでした。
写真の1枚くらい撮れればいいのかな位の気持ちです。
<1枚の絵画に心奪われるも>
しかし、なかなかどちらも見つかりません。
考えてみれば、当たり前のことですよね。
C氏は、ぼくが近くに現れれば、近づきたくないと思うし、バーも暗闇の中にあったわけですから。
疲れて、足取りが重くなってきた時のことです。
表通りから少し入った路地にある1軒の美術商のような小さなお店の前に、偶然、ぼくはいました。
そこは、外からも見えるところに何枚かの絵画が飾ってあります。
ぼくは、その中の1枚になぜか心を奪われてしまったのです。
<最後にほっこり体験!>
ぼくは、しばらく、その絵をまじまじと見ていました。
すると、店内からかなりの老齢の男性が、ゆっくりと立ち上がり、声を掛けてきたのです。
「その絵が気に入ったのか?」
ゆったりとした、英語でした。
「中に入って、もっとしっかり見たらどうだ?」
ぼくは、
「最後の日だからトルコリラは、いつも以上に持ってないし、荷造りが終わっているから荷物になるものを買うことはできないよな」
と考え、その場から立ち去ろうとしていました。
しかし、おじいさんの商売気のない口調に安心感もあり、促されるままに店内に入って行きました。
他愛のない会話の後、おじいさんは、
「そうか、日本人か。今日帰るのか。その絵がそんなに気に入ったのか。
君のような人に買ってもらえたら、その絵も喜ぶよな」
その絵がこれです。

何度も乗ったフェリーからイスタンブルの旧市街地を眺めた時の荘厳さが、この絵から感じられたのです。
こんな絵が身近にあって毎日見ていられたら、素敵だなくらいの気持ちで、凝視していたのだと思います。
ぼくは、おみやげを人にも、自分にもあまり買わないタイプの人間です。
だから、この絵も購買の対象とは見ていなかったので、値段とかは全く気にしていませんでした。
おじいさんは、思いもよらない言葉を発しました。
「いくらでもいい。君に買ってほしい。
この絵を日本に連れて行ってほしい」
「いくらでもいいといっても、ぼくは本当にお金がない。
今、100TL(3300円)も持っていない。
トルコ最後の日だから、ホテルに戻ってもトルコリラはない」
「それでいい。
ただというのも君は納得しないだろうし、これから空港でお金が必要になるかもしれないか
ら、10TL(330円)でいい。
その代わり額縁とかは、あげられないよ。
傷がつかないように包装はしてあげるから持って行きなさい」
その後、
「それじゃあまりにも申し訳なさすぎる」
「いや、老い先、短いから本当にほしい人に持って行ってもらいたいだけだ」
などの会話が続きました。
結局、おじいさんの言う通り、10TLというただのような値段で、その絵をいただくことになったのです。
旅の終わりに、こんな夢のような話があるなんて、、、
ぼくは、この絵を後生、大事にしようと心に決めました。
ホテルに戻って、荷造りを再度解き、その絵に傷がつかないように、大事に大事にもう一度、荷造りをし直しました。
この後、トラムや地下鉄を時間の許す限り、乗り回し、「マルマライ」でボスポラス海峡トンネルを通りアジアエリアへ再度渡ったり、行く可能性があった長友選手のボーダホンスタジアムに行ったりしました。
(長友選手に会えたということは、もちろん、ないです)
予定通り25時45分の上海行きの飛行機に乗り、無事上海に着いたのは、夕方6時過ぎでした。
おじいさんから譲ってもらった「あの絵」も、もちろん、無事上海に上陸しました。
これにて「イスタンブル編」は終了です。
最後まで駄文にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
~次回予告~
次回からは、「ふらブラ旅」のルーツとなった学生時代の野宿旅についてご紹介する予定です。
目的もなく、ただただ車で北上した「若気の至り」みたいな旅でした。
「自由」「熱気」「無鉄砲」がみなぎる珍道中です。
景色のいい観光地で絶景を楽しんだみたいな場面は、ほとんどありませんが、この旅の中には、今考えると、「ぼくのこれからの旅の方向性」を示す楽しさや満足感が詰まっていたように思います。
またのお付き合いを是非、お願いします。