DAY1:2018年4月29日(土)その2
~覚悟を決めて乗った羊皮筏(ヤンピーファーズ)~

見れば見るほど、頼りない道具ですよね。
こんなので、本当に黄河が渡れるのでしょうか?
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一応、船頭?さんは、羊皮の袋に空気がちゃんと入っているか、一つ一つ確認しています。
まあ、それくらいしてもらわないと、困りますよね。

元々は羊なので、所々、毛が生えています。
この中の空気は、船頭さんたちが、息を吹き入れて膨らませるのだそうです。
人力で膨らませて、手作業で紐(ひも)結びです。
じっくり見ると、何となく、紐が取れてしまいそうな気がしませんか?

いよいよ、ぼくたちの筏(いかだ)が、黄河に出されます。
バンジージャンプは、したことがないので想像でしかありませんが、飛び落ちる前の気持ちは、おそらくこんな感じなのでしょうね。
あれだけ乗りたがっていたのに、いざ乗れるとなると、ワクワクよりもドキドキです。

筏をひっくり返しています。

黄河に浮かべられた羊皮筏(ヤンピーファーズ)です。
木材も「古(いにしえ)感」満載ですね。

木の棒のままだとお尻が痛いので、マットのような敷物を敷き詰めてくれます。
写真の左上の方に船頭さんのオール(船竿)も少し見えますが、見れば見るほど頼りない道具です。
これ一本で方向を決めていくわけです。

お尻を置く中央部にのみ、マットが敷かれます。
周辺部は、足を置く場所なので、マットは、なしです。

いよいよ出発です。
2人とも不安が顔に表れています。

黄河の流れに乗ってきた頃です。
二人とも、にこやかな表情になってきました。
ぼくは、TAさんに声をかける余裕も出てきました。
「元気?案外、気持ちいいね!」
なんて声をかけていたのでしょうか。
そして、徐々に不安がなくなり、爽快感が感じられるようになってきました。
川風が気持ちいいです。
みんなで(確か4人だったと思います)、背中を押し付けながら、川面をゆらゆら揺れている一体感が、何とも心地いいです。

満面の笑顔まで見られるようになりました。

TAさんは、波飛沫(なみしぶき)をかなり被っているようですが、満面の笑顔です。

川岸からどんどん離れていきます。
後発の筏も出発したようです。

出発した方の岸のビルディングが小さくなってきました。
対岸の方が近くなってきたと思います。
でも、ぼくの方からは、対岸は写すことができません。
180度向きを変えないと見えないからです。
変な動きをすると、筏のバランスが崩れて、みんなに迷惑をかけそうだったので、慎(つつし)むことにしました。
その程度で、転覆はしないと思いますが、、

対岸に到着です。
ぼくたちは、一旦、陸に上がります。
古(いにしえ)の時代なら、これから、シルクロードの旅の再開ですが、ぼくたちは、モーターボートで出発地点に戻ります。
黄河の流れに逆らって、人力のあの筏に乗って、出発地点に戻ることは無理ですから。
ぼくは、乗る前に、羊皮筏(ヤンピーファーズ)に対して、かなり失礼な見方をしていたことを反省しました。
対岸に着いた時、羊皮筏(ヤンピーファーズ)は、すごく安定した、安心感のある素晴らしい道具だということが分かりました。
それも、身近にある自然素材だけを活用したものなので、余計に頭が下がります。
「羊皮筏(ヤンピーファーズ)、恐るべし!」
「中国人も恐るべし!」
「船頭さんも恐るべし!」
「羊皮筏(ヤンピーファーズ)、安全に運んでくれて、ありがとう!」
と、心から思います。
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~ボートで帰還~

帰りの様子です。
まずは、筏をモーターボートの先端に括(くく)りつけます。
その後に、乗客がボートに乗り込みます。

出発地点に、モーターボートでお帰りです。
(写真は、先発筏です)
モーターボートは、文明の利器ですね。
筏では、船頭さんの人力で20分もかかった川筋を、流れに逆らって走っているはずなのに、ほんの数分で着いてしまいます。

モーターボートでは、水しぶきを避けるためマスクをしています。
「刺激が足りないぞ」というような余裕の表情ですね。
筏に乗る前は、ドキドキそわそわしていた人とは思えない、落ち着き具合です。
とにもかくにも、無事、念願の羊皮筏(ヤンピーファーズ)に乗ることができて、大満足です。
次は、蘭州ラーメンの大本命店「馬子禄(マーズールー)」です。
(第3話、終わりです)
(第4話は、「これぞ蘭州ラーメンだ」です)
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