DAY4:2019年10月2日(火)その5

~「アフラシャブの丘」へ~

炎天下でしたが、「アフラシャブの丘」に歩いて登りました。
結構な勾配(こうばい)です。

「アフラシャブの丘」は、サマルカンドの昔の都があった所です。
モンゴル帝国に壊されたせいで、有名な建物など特に何もありません。
もう少し行けば、「博物館」とか「天文台」などが、あることは、地図を見れば分かりますが、そんなにムキになってまで、行こうという気持ちはありませんでした。

丘の途中には、墓地がいくつもありました。
モンゴル帝国に襲撃された際、サマルカンドの半分以上の人が、殺戮されたという話を聞きました。
もちろん、時代が違うので、その時の犠牲者のお墓ではないと思います。
ですが、なぜか、この丘でお墓を見ると、心に沁みる物があります。
植林をする人々も目に入りました。
モンゴル帝国に襲撃されて以降、荒廃している「アフラシャブの丘」の丘を緑化しようとしているのだと思います。


途中、静かで誰もいない、心地よい日影があったので、休憩です。
風が快いので思わず、昼寝をしたり、旅日記を書いたりして、長居をしてしまいました。
その時書いた「旅日記」の一部を載せます。
「ウズベキスタンの旅では、交通機関の未発達のせいもあるが、常に歩き回っている気がする。馬車馬のように動き回るだけが旅じゃない。このような、さして観光地でもない所で、ぼーっとしたり、体を休めたり、旅日記を書いたりすることも大切な旅の要素だと考える。これからの旅では、こんな時間を大切にしていこうと思う」
動き回るだけが旅じゃないですよね。
時には立ち止まって、ゆっくり物事を眺めたり、考えたり、感じたりするのも大事ですよね。
この歳になって、やっと気づくなんて遅いとは思いますが、こんな気持ちにさせてくれたこの「アフラシャブの丘」に感謝です。

~旧市街へ~

「アフラシャブの丘」から、旧市街まで下りてきました。
お馴染みの「レギスタン広場」です。

空の青さが日によって違うので、「レギスタン広場」の青も見え方が違います。
~サマルカンド駅へ~

旅も後半に入ってきたので、帰りのことが、気になります。
バスで、サマルカンド駅へ行く練習をしようと思いました。
歩くのに疲れたので、バスに乗るのは、ちょうどいい体力回復です。

サマルカンド駅↑です。
写真だとすぐに行けたような感じですが、バスはなかなかしんどいです。
地下鉄や路面電車なら線路のある所以外には、行きませんが、バスは路線が違えば、とんでもない所へ行ってしまいます。
人々の足として細かく網羅してはいますが、その分、複雑極まりないです。
言葉の通じない中、人々に聞きながら、何とかサマルカンド駅に着くことができました。
さらに、駅構内への入口や番線の確認などもして下見は終了です。
これで、明後日の帰路はバスで行く自信が持てました。

~路面電車に乗るだけのミニ旅~
サマルカンド駅から旧市街へどうやって戻ろうか、考えていたところ、駅前に路面電車が停まっているのが目に留まりました。
ぼくは、路面電車を見たら、乗りたくなる性質(たち)です。


路線図を見ると、2路線あります。
非常にシンプルな路線図です。
どうやら、サマルカンド駅から1号線は、真南へ走っています。
もう一つの2号線は、サマルカンド駅から「ショブバザール」へ延びています。
1号線を往復して、駅まで戻り、今度は2号線に乗って、「ショブバザール」へ行こうと考えました。
「ショブバザール」へ行けば、電動カートでホテルに戻れると思ったからです。

「トラム1号線往復・ミニ旅」です。
運賃は1400スムでした。
約20円、往復40円です。
こんな安く旅ができるなんて、大満足です。

どこへ連れて行かれるのかは、分かりませんが、バスのような恐怖感はありません。線路のない所には絶対に行かないからです。
とりあえず、終点まで行ってみます。

終点からは、今来た路線を、逆走です。
路面電車の窓から景色を眺めたり、乗り降りする地元の皆さんの様子を見ているだけで幸せです。
サマルカンド駅まで戻ったら、2号線に乗り換え、ショブバザールまで行きました。
「2路線目のトラム・ミニ旅」です。
計画通り、ショブバザールの近くまで来れました。
あとは、タシケント通りを見つけ、カートに乗って、ホテルまで帰るだけです。

明日は、観光最後の日です。
グル・アミール廟↑(アムール・ティムール廟)など、新市街の方へ行ってみたいと思います。
(第14話、終わりです)
(第15話は、「グル・アミール廟へ」です)
