DAY1:1980年6月8日(月)
~ただひらすら北へ~
出発当日です。
とりあえず、ぼくは、2人を車でひろい、新潟市を出発しました。
しばらくは、ひたすら海岸線の国道7号を北上しました。
当時は、まだ高速道路など便利なものはなく、ただただ、一般道を走るしかなかったのです。
当時はそれが普通だったので、不便さは全く感じませんでした。
Y君と疲れたら運転を交代しながらの目的地のないきままな旅です。
(T君は、当時、運転免許をもっていませんでした)
~記念すべき最初の野宿は「男鹿半島・寒風山」~

山形県を通り、秋田県に入ったころには、すでに、あたりは薄暗くなっていたような記憶があります。
そろそろ、疲れてきたし、暗くもなってきたので「ねぐら」を探そうとしたのは、男鹿半島・寒風山の麓あたりでした。
すでに、おみやげ屋が閉まっていたこともあり、そのお店の軒先をお借りして、今夜の野宿のねぐらにしました。
Y君が調達したカーペットの上に寝袋か毛布を置くだけでねぐらの設営終了です。
~なぜか、マージャン!~
夕飯は、どこで何を食べたか全く記憶がありませんが、ねぐらが真っ暗なのに3人でマージャン(3マと呼んでいました)をしたことだけは鮮明に覚えています。
当時、ぼくは、マージャンに、はまっていたので、ぼくの車の中には、常にマージャンパイと卓になる「こたつ板」が載っていました(笑)。
今のようにランタンやヘッドライトみたいな便利なものはない時代なので、親指の腹だけでどんなパイなのか推し量る「モウパイ」マージャンです。
上がった時だけ懐中電灯で照らして確かめる、とてつもなく原始的なマージャンです。
一番負けた者は、暗闇の中、寒風山に登ってくるという酔狂な賭けをしました。
気の毒なことにマージャン初心者のT君がやはり負けてしまいました。
「モウパイ」間違いで何度も「チョンボ」(ルール違反)を重ねたことが敗因です。
遠くでかすかに灯る外灯しかない中、T君は意を決して出かけようとしましたが、どちらからともなく、
「一緒に行こう!」
という声があり、3人で獣道(けものみち)にしか見えない登山道を歩いて行ったのです。
どこまで行ったかは記憶が定かではありませんが、途中で怖くなって帰ってきたことだけは事実です。