DAY2:3月25日(金)
~1ヵ所だけの京都観光~
列車の始発前に起きようとしましたが、3人とも寝坊しました。
通勤通学の人々の奇異なものを見るかのような目にさらされながら、カーペットやシュラフをすごすごと、たたんでいました。
引き続き8号線を京都方面に向かいます。
京都市内に入ると、だれからともなく
「京都1ヵ所だけ行かないか」
とのリクエストがかかりました。
金沢の時もそうでしたが、基本的に細かな予定がないので、誰かが
「ここ行きたい」
と言うと強烈な反対がない限り、そこに向かうことが暗黙のルールになっていました。
京都の1ヵ所は、清水寺に決まりました。

3人とも観光地には、それほど興味がないように感じました。
人がごちゃごちゃいるところは苦手みたいです。
車で走り抜ける「かみなり旅」が性に合っているようです。
だから、あまり人混みには長居せず、清水寺を出発しました。
~さて、四国は、どうやって渡る?~
運転していたぼくが、2人に質問しました。
「さて、四国には、どう渡る?」
しかし、2人から返事はありません。
そうなんです。
だれも、四国への渡り方を知らないのです。
当然、3人ともガイドブックみたいな旅本は持ってきてはいません。
仕方なく、この期に及んでやっと、京都の本屋さんで旅本を買ったのです。
当時、流行っていた「るるぶ」を1冊、お金を出し合って買いました。
旅本によると、四国に行くには
①兵庫県明石市からフェリーで淡路島に渡る。
②淡路島を車で縦断する。
③南淡という港から、もう一度、フェリーに乗り、鳴門港に渡る。
関西方面から上陸するなら、こんなルートが標準だと出ていました。
今みたいに、本州四国間には、橋が架けられていなかったので、フェリーに2度も乗らないと行けませんでした。
結構苦労しないと四国上陸はできない時代でした。
~四国上陸前にもう一泊~
「るるぶ」でフェリーの時間を確認すると既に、今日中には乗れそうもありません。
もう一泊、本州のどこかに野宿しなければならなくなりました。
3人で相談した結果、
「京都が暑かったから、今夜は神戸の夜景を楽しみながら、涼しい六甲山山頂に泊まろう」
ということになりました。
六甲山山頂に行くのは、割と大変でしたが、着いた頃にはあたりは真っ暗で夜景見学にはうってつけでした。
夜間営業していないレストハウスの屋根付きの駐車場をねぐらに決めました。
そして、酒盛りをしながら、
「日本三大夜景、百万ドルの夜景、最高!」
などと盛り上がっていました。

よく見えませんが、絶景です(笑) 。神戸、唯一の写真です。
いつしか、3人は、酔いつぶれて眠りにつきました。
この後、どんなことになるのかも、知らずに、、、