シリーズ16の4<クロアチア・ザグレブ編>NO10
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DAY13:2023年8月9日(水)その3
~新市街の観光~
平和交流したボジダールさんの運転で「イエラチッチ広場」まで戻って来ました。
ボジダールさんと笑顔でお別れをして、ぼくたちは、ザグレブ中央駅行きのトラムに乗りました。(赤色線↓)

ザグレブ中央駅からは、イエラチッチ広場まで「ふらブラ」歩きながら、新市街(青色枠)の観光をすることにしました。
今来た赤色線のトラム通りに沿って北上しようと思います。
この赤色線の通りは、「プラハ通り」と呼ぶそうです。
「プラハ通り」は、ザグレブ中央駅からイエラチッチ広場まで続く新市街の目抜き通りです。その目抜き通りは、3つに大きく分けられるそうです。
ザグレブ中央駅側から
①「トミスラフ王広場」エリア(黒色矢印ブロック)
②「ストロスマエル広場」エリア(赤色矢印ブロック)
③「ズリニェビァツ公園」エリア(青色矢印ブロック)
と呼ばれているそうです。
~①「トミスラフ広場」エリア~

ザグレブ中央駅を背にして「イエラチッチ広場」方面を眺めると、巨大な騎馬像と黄金色の豪華な建物が見えます。
騎馬像は「トミスラフ王」で、黄金色の宮殿風建築物は、「アートパビリオン」です。
2つの建造物の間には、広大な「トミスラフ王広場」が広がっています。

「トミスラフ王」の騎馬像です。
「トミスラフ王」は、クロアチアの初代国王です。

トミスラフ王が、活躍した10世紀前半のバルカン半島の勢力図です。

トミスラフは、敵対するブルガリア帝国の侵攻に対して、ビザンチン帝国と同盟を結ぶなどして、侵攻を防ぎ、国境を守り抜きました(「926年のクロアチア・ブルガリア戦争」)。
また、北方においては、しばしば領土に侵攻してくるハンガリー公国とその都度よく戦い、領土を守り抜きました。
その功績により、トミスラフは、クロアチア王国を築き、その初代の王位に就いたということです。

トミスラフ王の肖像画です。
威厳と風格が感じられますね。
クロアチアという国の礎を築き、初代国王として君臨したトミスラフ王に敬意を払い、クロアチアの首都ザグレブの中央駅前広場に巨大な騎馬像を設置したと言われています。
そして、その広場を「トミスラフ王広場」と命名しました。
ザグレブ市街は、表玄関には「トミスラフ王広場」を、旧市街と新市街の中心には「イエラチッチ広場」を配置した非常にバランスのとれた街の構成になっています。

「トミスラフ王広場」側から見た「アートパビリオン」です。
(気のせいかもしれませんが、日本の国会議事堂に似てませんか?)
真っ白の石畳がおしゃれな噴水が「アートパビリオン」の黄金色を一層引き立ています。
「アートパビリオン」は、あまりの豪華さに、もともと、宮殿なのかなと思いましたが、そうではなさそうです。
1896年に芸術品を展示するために建てられた、純粋な美術館です。
事前学習不足で、入れるとは知らずに、外観だけの観光になってしまいました。
後で、入れると知って、後悔しました。
ぼくたちは、ザグレブの工事中の多さのせいか、建物の中に入らないことが慢性化してしまったようです。

アートパビリオンの側面です。
「ザグレブ中央駅」から「イエラチッチ広場」を結ぶ通りを「プラハ通り」と呼ぶますが、その「プラハ通り」を北上して、「イエラチッチ広場」方面に歩いています。
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~②「ストロスマエル広場」エリア~

「ストロスマエル美術館」です。
アートパビリオンを通り過ぎると、再び広大な広場が目に入ります。
その広場が「ストロスマエル広場」で、その広場の正面にあるのが、この「ストロスマエル美術館」です。

「近現代美術館」です。
「ストロスマエル美術館」の脇、「プラハ通り」をはさんだ西側にあります。
「プラハ通り」には、美術館関係が多いように感じます。
~③「ズリニェビァツ公園」エリア~

写真は、「考古学博物館」です。
広大な「ズリニェビァツ公園」を通り過ぎた後、「プラハ通り」をはさんだ西側にあります。
段々と、イエラチッチ広場に近付いてきました。
歩くだけで結構な距離がありました。
どこの美術館・博物館にも入らず、歩いてきましたが、ザグレブは、歩くだけでも十分楽しく、気持ちの良い街です。
そろそろ、お腹が減ってきました。
お気に入りの昨日のスーパーマーケットで今日も食材の購入です。
~再び再会!音楽家の2人~
食材を購入して、ホテルに戻って来ました。
あたりは既に、暗くなっています。
今日の朝、老齢の音楽家二人と平和交流した広場に近付くと、マンドリンとギターの物悲しい響きがかすかに聞こえてきます。

「もしかして!?」と思い、食材をホテルに置いて、もう一度、広場に行ってみました。

間違いありません。
朝、平和交流した音楽家が演奏をしています。
観客も多くはないですが、何人かいるようです。

ぼくたちは、迷惑にならないような距離を保ちながら、演奏に耳を傾けました。
ご老体なんて言ったら失礼ですが、年齢を感じさせないくらいの体力、持久力で何曲も演奏を続けていました。
ぼくたちも、一般的に見れば、高齢者にあたります。
勝手な思い込みで申し訳ありませんが、お二人を何か「同志」として感じてしまい、曲と曲の合間に心から拍手を送ってしまいました。
お二人は、ぼくたちに気付いたように、軽く会釈をしてくれましたが、演奏の手を止めることはせず、音楽に集中していました。
そのあたりにもジーンとくるものがありました。
音色にも、もちろん感動しましたが、夜遅くまで頑張る姿にも心を打たれてしまいました。
数十年前に見た「コレリ大尉のマンドリン」という映画を思い出すような、美しいマンドリンとギターの響きに感謝!感動!でした。
お二人との朝の平和交流がなければ、こんな感動は、味わえなかったと思います。
人と人のつながりの不思議な縁(えにし)を感じた夜になりました。
(第10話、終わりです)
(第11話:「最終日はコインランドリーで大量の洗濯」です)
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