シリーズ16の2<ブルガリア・ソフィア編>NO8
DAY7:2023年8月2日(木)その2
~広過ぎる「国立歴史博物館」~
静かに佇(たたず)む世界遺産「ボヤナ教会」の観光を終えて、次は、国立歴史博物館に向かいます。

ボヤナ教会のバス停で停まっていた107番のミニバスで通りのバス路線まで出ました。
ちょうど通りかかった64番のバスに乗り換え「国立歴史博物館」に向かいました。
しかし、降り場を間違えてしまいました。
上の地図の緑色が終わっているくらいの地点に降りてしまいました。
上の地図から見ると、歩いても大した距離ではなさそうなので、歩いて博物館に向かうことにしました。
しかし、歴史博物館の敷地は広い!広い!
地図の縮尺がまちがっているのではないかと思えるほどです。

グーグルマップで見るとこんな感じです。敷地内に見える森の間の小道には行けません。
歴史博物館の敷地内には1歩も入れないように周りに金網のフェンスが立ててあります。
炎天下(直射日光の元は体感温度で40℃くらい)黙々と1時間程度歩くことになってしまったのです。
日影は、所々に生えている街路樹しかありません。
「旅はスポーツだ」を合い言葉に黙々と歩きました。
そのうち、持参した水が底をついてしまい、のどがカラカラになってしまいました。
近くに売店などは全くありません。
かなりのピンチです!
~着いた時には、熱中症一歩手前~

ようやく、入口に到着しました。
木陰で休み休みだったので、結局、1時間半もかかってしまいました。

入口から館内に入るまでには、まだ、2,300mくらいありそうです。
博物館は、とにかく、広い敷地内に建っています。

館内に入るころには、のどが渇きすぎて、つばが飲み込めないような状態になっていました。
さらには、水分不足のせいか、腰に違和感を感じるようになりました。
腰痛の予兆かもしれません。
館内で、まずは水を購入しました。
500mlを2本買い、1本は一気に飲みきってしまいました。
のどのべたつきが治まってから昼食にしました。
細長い堅いサンドイッチ(4ブルガリアレフ=約300円)を食べました。
簡素な昼食ですが、疲労で食欲が低下していたぼくには、それで十分です。
~それでも、凄かった!「国立歴史博物館」~

館内は、「先史時代」「古代」「中世」「オスマン帝国被支配時代」「民族復興期」と時代ごとに分かれています。
ブルガリア全土から収集した数多くの収蔵品が展示されています。
収蔵品は65万点にも上ると言われていて、もちろん、ブルガリア国内最大級の博物館です。

その中でも、ぼくが一番見たかったのは「古代トラキア時代」の黄金文明です。
ブルガリアの先住民であるトラキア人は、金属加工の達人だったと言われています。
特に、金や銀の加工に優れていたという話です。

博物館には、トラキア人の黄金文明の凄さが、余すことなく展示されていました。
当時の「最高技術の粋(すい)を結集した」という評価は、大袈裟ではなさそうです。

古代トラキア時代は、紀元前4C頃と言われています。
2400年も前の黄金文明を目の当たりにすると、ただただ息をのむばかりです。



~ソフィア市街地へ~
黄金文明を堪能した後は、ソフィア市街地に戻る算段です。

博物館前に停まっていた大型バスです。
バスの運転手からのアドバイスは、
「セルデイカに行きたいなら、とりあえず地下鉄の駅がある停留所まで乗ればいい」
でした。
確かに、地下鉄にさえ乗れれば、確実に街の中心部に行けますね。
M1とM2の2路線しかないので、間違うこともありません。
それにM1とM2の2路線ともに「セルディカ駅」に行きます。

見にくい交通路線図ですが、ぼくたちは、運転手さんの言う通り、博物館から64番のバスでM2の「ヨーロピアン・ユニオン駅」まで行くことにしました。
2004年にNATOに加入。
2007年には、EUへ加盟。
着々と民主化・市場経済化を進め、脱共産を加速させてきたブルガリアです。
ブルガリアにとって「EU」加盟が、かなりうれしい出来事だったのですね。
地下鉄駅名に「EU」があることからもそのことが伺えますね。

M2「EU駅」まで来れば、ぼくたちの最寄りの駅「セルディカ」までは、あと2駅です。

真新しい、地下鉄の「EU駅」です。

乗客はかなり多いようです。
~今日もまた、「Happy」へ~

「セルディカ駅」で降りた時には、お腹ペコペコでした。
「国立歴史博物館」は、全館冷房完備だったので、ゆっくり休養し、熱中症になりかけた身体は、かなり回復しました。
食欲も戻ってきました。
ありがたいことです。
ぼくたちは、いろいろ歩き回って、新しいレストランを探すのが面倒だったのと、昨日入ってこのレストランが相当気に入ったので、今日も「Happy」で夕食にしました。

「Happy」から帰る途中で見つけた、ペットボトル入りの「飲むヨーグルト」です。
500mlで50円くらいでした。
ブルガリアでは、清涼飲料水のようにヨーグルトを飲むようです。

今夜は、飲むヨーグルトを肴にブルガリアビールで「ナイトキャップ」です。(笑)
~深夜、ぼくの眠りを醒ます正体は?~
今日は、歩き疲れたので、早々に爆睡です。
何時にベッドルームに行ったかも覚えていないくらいです。

深い眠りに入ったころだと思います。
いきなり、どでかい音がしたので、飛び起きると、花火が上がっていました。

ブルガリアのホテルの部屋から真夜中に眺める花火です。
熟睡から起こされた怒りより、起こしてくれた感謝の方が強かったです。
花火の産地・新潟県人が、ブルガリアで花火を愛でています。
とてもいいものが見れて「Happy」な夜です。
いよいよ、明日は、ソフィアで観光ができる最終日です。
ゆっくり休んで、体調万全で観光最終日を迎えたいです。
(第8話、終わりです)
(第9話は、「平和交流活動inソフィア」です)