シリーズ16の3<セルビア・ベオグラード編>NO5
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DAY10:2023年8月5日(日)その3
~空港へ~

ベオグラードの国際空港「ニコラ・テスラ空港」までは、約20kmあります。
ちなみに、「ニコラ・テスラ」とは、セルビア系アメリカ人の発明家です。
二コラ・テスラさんは、セルビア人の両親の元、1856年に今のクロアチアに生まれました。
「交流電流システム」や「テスラ変圧器」を発明した人です。
現在のセルビアに住んだという記録はありませんが、セルビア人の著名人ということで、ベオグラード市内に博物館が設置されたり、空港名に使われたりしていて、セルビアでは、かなり大事にされている人物です。
話を戻します。
市街地から「ニコラ・テスラ空港」までは、A1路線という空港バスが出ていることが分かりました。
直接行くバスがあってホッとしました。
何本も乗り換えるのは、こりごりです。
A1のバス停は、バスターミナルの近くにもありました。
そのバス停はすぐに見つかりましたが、肝心のバスがなかなか来ません。
気温33℃の中、30分も待ちました。
身も心もくたくたです。

ようやく乗れた「A1バス」です。
リムジンバスのような空港往復バスかと思いましたが、ごく普通のバスでした。

40分くらい乗ったところで、空港が見えてきました。
~空港でチケットは買えたか?~
空港内に入りましたが、それほど、大きくない空港だったので、チケットセンターは、すぐに見つかりました。
ぼくたちは、この頃には「神にもすがる思い」でした。
チケットセンターの「AIR SERBIA」という窓口で、おそるおそる
「8月7日のザグレブ便はありますか?」
と聞くと、窓口の爽やかな男性係員が
「もちろん!」
と答えてくれました。
ベオグラード→ザグレブ便、8月7日の飛行機があったのです。
あの時の安堵感は、今でも忘れられません。

「やった!チケットゲット!」
ぼくたちは、思わず叫んでしまいました。

ただの紙切れのような粗末なチケットですが、ぼくたちにとっては、
「ようやく手に入れた、宝物」です。

値段は、2人で13851ディナール(約19000円)なので、一人約9500円です。
バスより高いですが、予想よりもかなり安かったので、一安心です。
7時50分ベオグラード発、9時05分ザグレブ着です。
朝、かなり早いのが難点ですが、ぜいたくは言えません。
とにかく、セルビア・ベオグラードから脱出できることが、うれしかったです。
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~なぜか、外は豪雨~
空港の飲食店で軽食を食べながら、チケットの確認している時に、ふと外を見ると、とんでもない豪雨でした。
空港の中にも雨音が聞こえてくるくらいです。
16時に、A1バスで、再び、市街地のバスセンターへ向かいました。

バスの中からは、外が見えないくらいの豪雨です。

ラッキーなことに、バスセンターに到着した時には、雨は小降りになっていました。
でも、バスセンターの周辺は、水浸しです。
ホテルへ帰るために、バスセンターで7番トラムを待っていましたが、なかなか来ません。
おそらく、この豪雨のため、市街地の交通がマヒしているのだと思います。
30分以上待っても、来ないので、別のトラムやバスを強引に乗り継ぎながらホテル近くまで、何とか辿り着きました。
こんな時に、乗り放題の交通カードは強い味方です。
制限なく、何本でもどこまでも乗れますからね。
乗り間違いをしても、もったいない感覚は全くありません。
~市内は、壊れ物だらけ~

ぼくたちが、空港にチケットを買いに行っている時に、市街地では、雨だけでなく、とんでもない嵐が吹いていました。

市街地を歩いていると、街の各地でいろいろな物が壊れていて、豪雨や嵐の凄まじさが分かります。

こんな、重い植木鉢が倒されるとは、よほどの強風ですね。
セルビアは、いろいろな意味で嵐が巻き起こる国です。

落雷か、強風か分かりませんが、かなり大きな街路樹も途中から折れています。
歩行の邪魔ですが、だれも片付けようとしないのも、この国の不思議さです。
~昨日と同じレストランに~
18時頃ホテルに戻ってきました。
気付いてみると、今日1日ろくなものを食べていません。
気持ちの休まる時がなく、腹が減らなかったのだと思います。

とにかく、早く何か食べたかったので、昨日と同じレストランに行きました。
昨日と注文は若干変わりましたが、この日も、大満足です。

帰りに、酒屋さんに寄ってみました。
酒類だけが妙にたくさんあるお店です。

ぼくは、セルビア産のブランディー(ミニボトル)を買いました。
今夜のナイトキャップ用です。
42度もあるので、ちびちびやるしかありません。
このサイズなら、飲み干せなくても、小さいので荷物になりません。
このプラムのブランディーは、珍しいだけでなく、香りが芳醇(ほうじゅん)で、すごく美味しかったです。
本当に長く辛い一日でした。
「なんて日だ!」
「なんて国だ!」
と、何回叫んだことでしょう。
でも、とにかく、ザグレブ行きのチケットが買えて、ホッとしました。
陸移動ができなくても、次の目的地に行くことができます。
安堵感と程よい疲労で、今日は、爆睡です。
(第5話、終わりです)
(第6話:「観光初日が観光最終日」です)
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