シリーズ16の5<ハンガリー・ブダペスト編>NO13
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DAY19:2023年8月14日(月)その1
~ハンガリーの温泉文化について~
昨日は、セーチェニー温泉が大行列でした。
だから、温泉には入らずに、今日の朝もう一度、行くことになりました。
ハンガリーの温泉文化を見くびっていました。
あんなにも温泉に入りたがる人がたくさんいるとは、、
日本人の感覚からすると、ヨーロッパは、なんだかんだ言って「シャワー文化」だから、「温泉が有名」と言っても、そんなに混むことはないだろうと高(たか)を括(くく)っていました。
(もしかして、ハンガリー人はヨーロッパ唯一、アジア系民族がルーツなので、温泉が好きなのかもしれませんが、、、)

「地球の歩き方」によると、ブダペストには、100を超える源泉と50近くの浴場があるという記述があります。
そして、その中で上の5つの温泉施設を紹介しています。
ぼくたちが行こうとしているセーチェニー温泉は、5つの中で唯一「ペスト地区」にある温泉です。
ぼくたちもブダペストに来る前には、
「温泉三昧」がしたいなあ!
などと言ってはいましたが、来たら来たで温泉ばかりに浸かってはいられません。
温泉以上の観光地に出会い、その魅力に取りつかれてしまいました。
だから、温泉は観光最終日の今日になってしまったのだと思います。

ぼくたちの今日行こうとしている「セーチェニー温泉」は、1913年にローマ帝国時代の公衆浴場をイメージされて造られたものなのですね。
昨日、訪れた時には、外観のあまりの立派さに驚きました。
だから、「王族の別荘か離宮を再利用したもの」と思いましたが、そうではなさそうです。
温泉のための施設として造られたと紹介されています。
逆に考えれば、温泉に入るという行為は、当時は庶民の文化ではなく、貴族以上のお金持ちの文化だったのでしょうね。
そうでなければ、温泉に入るだけで、こんなにも贅沢な施設を建てるのは日本人には到底考えられません。

「ハンガリー式入浴の手順」です。
どこの温泉施設でも通用するかどうかは分からないことが多いですが、水着だけは絶対に必要ですね。
日本人の感覚からすると、水着で温泉に入るなんて「邪道(じゃどう)だ!」と叫んでしまいそうですが、、
「郷に入れば郷に従う」ですね。

セーチェニー温泉をドローンで撮った写真です。
(セーチェニー温泉のホームページから頂きました)
日本的には温泉というよりプール付きのレジャー施設のようです。

セーチェニー温泉の平面図です。
昨日、大行列ができていたのは、上の矢印の入口です。
ぼくたちが、作戦会議をしたのが下の矢印の入口です。
~セーチェニー温泉で朝風呂を~
前置きが長くなりましたが、旅の紹介に戻ります。
6時15分にはホテルを出発して、セーチェニー温泉に向かいました。
6時45分頃に着きました。
オープン15分前ですが、何と一番乗りです。
入口には誰も並んでいません。
昨日とは打って変わって閑散(かんさん)としています。
心配になるくらいです。
その後、ぽつぽつと利用者が表れましたが、行列を作るということは、ありません。

窓口で料金を払いましたが、間違いなく7500フォリント(約3000円)です。
2時間という限定ですが、追加料金なしで、ロッカーもシャワーも使えます。
有料のマッサージやスパ、レンタルなど全くないので、7500フォリントのみです。

7時になると、車から降りてくる人を中心に、徐々に人数は多くなりましたが、混み合うという次元ではありません。

廊下の両脇にロッカールーム(更衣室)があります。
この一室で水着に着替えて浴場に行きます。
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~本当に温泉?~

いよいよ、温泉に入ります。
ですが、温泉に入るというより、イメージはプールに入る感じです。

ぼくたちのロッカールームからすぐ近くの浴槽?プール?に入りました。
でも、温かい感じはしません。
ブルブルっとするくらい冷たい感じです。
「いい湯だなーぁ」とは、嘘でも言えないくらいの湯温です。
どこかに温度計があるとは思いますが、見つかりませんでした。
ぼくの感覚から推し量るとだいたい、33~35℃くらいだと思います。
湯煙(ゆけむり)が上がっていない所から判断するともう少し低かったかもしれません。
少しぬるま温かいプールのようです。
日本の温泉は、40~42℃くらいが普通なので、それよりも、かなり低い感じがしました。
でも、地元の人は普通の顔で入っているので、これが普通なのだと思い、違和感を持たないようにしていました。
何といっても待望の温泉ですから、、

とりあえず、将棋を指しました。
こうして見ると温泉に浸かっていないのは、ぼくたちだけですね。

指しているのは「チェス」ではなく「将棋」という物珍しさもあり
「何をしているのかな?」
という感じで、ちょくちょくと注目はされていたようです。
でも、ハンガリー人は気軽には声をかけてきません。
「これは何?おもしろそう!教えて!やらせて!」
と声をかけてきたのは台湾人の若い女性2人組でした。
ぼくたちから将棋セットを奪い取り、ルールも分からないのに20分も将棋で遊んでいました。
この台湾人2人組は、本当に楽しかったのでしょうか?

日本人のぼくたちにとって、湯煙(ゆけむり)の上がらない温泉は、何だか物足りない感じです。
でも、ぼくたちは、わざわざ、冷たい方の温泉に来ていたようです。
そんなこととは露(つゆ)知らず、冷たい温泉に1時間も滞在してしまいました。
後悔しきれません。
(第13話、終わりです)
(第14話:「セーチェニー温泉あがりに体調が、、」です)
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