シリーズ17<「トラブル続出!恐山の旅」>NO7
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DAY2:2023年10月7日(土)その5
~「地獄」巡りへ~
「賽の河原」を探索しています。
「地獄」を見ないと「極楽」へ行けない順路なので、恐る恐る「地獄巡り」をします。

地図には、㉒の「血の池地獄」しか載っていませんが、歩いていると、いろいろな地獄に出くわします。

「重罪地獄」です。
生前、重罪を犯した人が行く地獄らしいです。
実は、仏教界には、「地獄」の種類が135もあると言われています。
調べていると、憂鬱(ゆううつ)な気分になるので、詳しくは、書きませんが、生前の悪行により様々な地獄に行かされるようです。
「重罪」と言っても様々な罪の軽重や種類、頻度などにより、行くべき地獄が異なるようです。
ぼくたちが、恐山の「賽の河原」近くで発見したのは「血の池地獄」「重罪地獄」「金掘地獄」の3つです。

「金掘地獄」です。
地下深くを掘り進め、地上には一切出て来られない地獄だと言われています。

地獄の周辺は、噴煙でもうもうとしています。

この噴煙は、かなりの硫黄臭がするので、温泉地に見られる地下活動の影響による噴煙だと思われます。
自然現象だと、頭では分かっているつもりですが、実際に地獄で出会うと、やはり薄気味悪い感じがします。

守ってくださるはずの「お地蔵さま」の頭の上を見ると、カラスがとまっています。
より一層、不気味さが際立ちます。
~水子供養御本尊~

「血の池地獄」の向かいには、「水子供養御本尊」が幼子を抱えて立っています。
水子供養とは、ご存じの通り、死産、早産、流産などが原因でこの世に出ずることができなかった水子の霊をご供養することです。
その御本尊が恐山にありました。

水子供養御本尊のまわりには、たくさんの風車が供えられています。
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~極楽へ~

宇曾利湖の湖岸に出ました。
このあたりは、「極楽浜」と呼ばれています。
地獄のようなゴツゴツした岩や軽石のような火砕物はありません。
粒の細かい砂の浜です。
宇曾利湖は、波がなく穏やかです。
湖面は、太陽光線を反射し、キラキラ光っています。

いかにも極楽浄土のようです。
(行ったことはありませんが、、)

この「極楽浜」で、イタコが、死者の言葉を生きている者に伝える「口寄せ」が行われるそうです。
イタコが宇曾利湖に向かって、大声で死者の名前を呼び、死者の霊と交信するのだそうです。

この日は、イタコには会えませんでしたが、風車をたて、死者を偲んでいる人の姿が見られました。

「極楽浜」には、「東日本大震災供養塔」が建っています。

お地蔵さまの両脇には、「鎮魂(ちんこん)の鐘」と「希望の鐘」があり、時折、鳴らす人がいます。
ぼくたちも、被害に遭われた方々への鎮魂の気持ちを込めて鳴らし、手を合わせました。

「東日本大震災供養塔」を宇曾利湖側から見た様子です。
「念じよう」の言葉と無数の手形が、妙に胸に刺さりました。
これで恐山の一般的な参拝ルートは、ほぼ歩き終えました。
あとは、最後の楽しみ「天然温泉」です。
(第7話、終わりです)
(第8話:「温泉へ」「大間岬へ」です)
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