シリーズ17<「トラブル続出!恐山の旅」>NO13
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DAY4:2023年10月9日(月)その1
~ガソリンスタンドの朝~
ぼくたちは、エンジントラブルのため車が動かなくなり、深夜、宮城県「古川IC」近くのガソリンスタンドで一泊させてもらいました。

夜中の大雨のため、屋根のあるスペースにテントを移動して朝をむかえました。
このまま開店時間をむかえれば、お店の営業妨害です。
なので、お店のスタッフが来る前に、テントの撤収作業をしなければなりません。
6時には起きて、懸命に撤収作業をしました。
まだ、深夜の大雨の影響でテントがかなり濡れていましたが、濡れたまま車に詰め込みました。
仕方ないことです。
~今後の思惑(おもわく)~
朝食は、準備していなかったので、青森で買ったリンゴをかじりながら、これからのことを話し合いました。
こんな時に、リンゴが役立つとは思いもよりませんでした。
おおよそ次の3つの選択肢で考えがまとまりました。
選択肢⓵:ガソスタで車を見てもらい、可能なら直してもらう。
選択肢②:ガソスタでの修理が無理なら、近くのトヨタのディーラーに連絡をとり、指示を受ける。
選択肢③:トヨタのディーラーが無理な時には、JAFにお願いする。
とりあえず、ガソスタのスタッフが来るのを待ちました。
もちろん、その間、トヨタのディーラーやJAFなどの連絡先や所在地なども調べておきました。
~誠意溢れるガソスタの対応~

7時頃だと思います。
ガソスタのスタッフが出勤してきました。

ぼくたちは、昨日のテントの件などを話し、無断侵入したことを平身低頭(へいしんていとう)、謝りました。
くわえて、車を何とか修理してもらえないものか、お願いをしました。
もちろん、軽油も満タンにしてもらいました。
最初は、不審者を見るような怪訝(けげん)な表情でしたが、徐々に、同情的な様子になり、しまいには、非常に協力的に行動してくれるようになりました。

最も、車のメカに詳しいスタッフが1時間もかけて念入りに、車を見てくれました。
そして、知り合いの修理工場や部品店に連絡をとってくれ、修理の依頼や部品の調達など熱心に動いてくれました。
しかし、あいにく、連休中ということで、どの工場やお店も営業していなかったので、修理までには至りませんでした。
不法侵入して無断で敷地にテント泊までした県外の人間に、こんなにまで誠意溢れる対応をしてくれたことに、ぼくたちは、頭が下がりました。
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~トヨタのディーラーは?~
選択肢①が残念ながらダメだったので、選択肢②に願いをかけました。
古川のトヨタのディーラーに連絡しました。
ディーラーからは、
「修理の予約が目一杯入っていて、すぐには、修理ができない。今週末にならないと、新しい車の修理の受付はできない。だから、土日に取りに来られるなら2週間後の土日になります」
と言われてしまいました。
ぼくは、トヨタのディーラーには、全幅の信頼を寄せています。
できれば、トヨタで直したかったのですが、2週間後にならないとダメということを聞いて、絶望感を持ちました。
「レンタカーを借りて、上越まで帰り、2週間後に新幹線で古川まで来て、車を受け取り、運転してまた上越まで帰る」
何とも高い壁なんだろうと感じてしまいました。
どうしても、その方法しかないなら、そうしようとも思います。
でも、それ以外の方法があるなら、そちらにかけてみたいと思いました。
~JAFへのお願い~
選択肢①も②もうまくいきません。
最後の望み選択肢③は、JAFへの連絡です。
JAFに連絡をとると、選択肢を3つ示してくれました。
選択肢A:JAFの指定整備工場で直す。
選択肢B:JAFの積載車(せきさいしゃ)で上越まで運んでもらう。
選択肢C:ぼくが入っている保険会社の契約している積載車で上越まで運んでもらう。
もちろん、今日中に直るなら選択肢①が一番に決まっています。

↑駆けつけてくれたJAFのスタッフです。
故障個所を調べてくれています。
ぼくたちは、神にも祈る気持ちで、「こんなの簡単に直るよ」という返答を待っていました。
しかし、出された返答は、
「今日中は無理ですね。早ければ明日。遅ければもう少しかかると思います。指定整備工場でもう一度、車を見てみないと正確な判断はできないので、とりあえず、基地まで行きましょう」
と言われました。
ぼくたちは、かなり、がっかりしました。
今日中に車を直して、新潟に帰るのは無理なようです。
なので、気持ちは、積載車で上越まで運んでもらう選択肢に傾き始めました。
JAFには、積載車で運ぶ方向で考えていると伝え、とりあえず、JAFの古川基地までレッカー移動してもらうことにしました。
ぼくは、JAFの会員ではありませんでしたが、Sくんが会員だったので、レッカー移動は、無料でやってくれるとのことです。

車が大きい分、レッカー移動もかなり大掛かりです。
いつまでも、ガソリンスタンドにいることは、お店の営業に様々な迷惑がかかるので、移動はやむを得ません。
さて、3人は、今日中に上越まで帰れるのでしょうか?
(第13話、終わりです)
(第14話:最終話「恐山の天罰か?それともご利益か?」です)
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