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~なかなか見つからないコンビニ~

熊に出会った後、温泉もどき(笑)の湯に浸かり、あとは、スーパーかコンビニを見つけて、買い出しをすれば、宿泊準備にうつれます。
今夜の野宿予定地は、温泉の近くにある「焼走り野営場」です。

温泉施設から野営場までは、目と鼻の先です。
でも、ぼくたちは、食べ物も飲み物も買えてないので、お店探しです。

野営場を通り過ぎて、走り続けてもなかなかお店は見つかりません。
とうとう、高速道路の「西根IC」付近まで下りて来ました。
野営場からは5km以上は、離れたと思います。
「西根IC」は、ぼくたちが降りた「松尾八幡平IC」の次のインターチェンジです。

「西根IC」付近には、コンビニが1軒ありました。
ぼくたちは、そのコンビニで買い物をするかしないか、論議になりました。
「ようやく、冷たいビールにありつけるな」
「でも、今来た道をまた戻るのも、かったるいよな」
「もう真っ暗だし、戻ってテント立てたり、ベッド出したりするのも面倒だよな」
「そんなこと言っても、冷たいビール飲みたいだろ。腹も減ってるし」
など、喧々諤々(けんけんがくがく)です。
滅多に意見が対立しない3人ですが、この時は珍しく意見が分かれました。

この時、ぼくは、ふと、温泉に行く前に出会った熊のことを思い出しました。
「野営場」と「熊の目撃場所」がかなり近いのが気になりました。
「親子熊にも遭ったしな。野営場に熊が出没したら、やばいよな」
いつもは、楽天的なことばかり言うぼくが、珍しくネガティブなことを言ったので、2人は意外な顔をしました。
ぼく自身も正直、驚きました。
いつものぼくなら
「熊なんか人間には向かってこないよ。熊が出たら出たで追い払おうぜ!」
などというところです。
でも、この時は、なぜか、このまま、進んだ方がいいような気がしたのです。
何かのお導きでしょうか?

とまれ、ぼくの、この意見が採用され、コンビニには寄らず、東北自動車道に乗り、先に進むことになったのです。

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~先へ行く決断~

熊からの被害を恐れ、岩手山の山麓「焼走り野営場」での野宿をやめました。
すでに9時を回っていましたが、「西根IC」から東北自動車道に乗り、再び南下を始めました。

とりあえず、宮城県村田市の塩内公園を目的地にすることになりました。
そこは、1日目の宿泊予定地にしていた場所で、宮城県内でも福島県に近い所にあります。
ここなら、出発前、ぼくが地図アプリで下調べしてあるので、行ってから途方に暮れるということはないと思います。
明日のためにも、少しでも新潟県に近付いておいた方が好都合ということも、ここを選んだ一つの理由です。

途中のSAで夕飯を食べ、「西根IC」から200kmくらい走ったころです。

事件の発端は、宮城県の「長者原SA」の手前でした。
「宮田、そろそろ、軽油入れた方がいいんじゃないか?」
と、運転していたOくんの言葉でぼくは、目を覚ましました。
「長者原SA」には、給油所が併設されていたので、Oくんは、ぼくに給油を促したのです。
ぼくは、後部座席でうつらうつらとしていたところに声をかけられたので、あいまいな返答をしてしまったのです。
「まだ、いいんじゃないか。さっき、見たらまだかなり残っていたぞ」
と、ぼくは、メーターも見ずに答えてしまいました。
しかし、居眠りから目を覚まし、寝ぼけ眼(まなこ)で給油メーターを見ると、0よりも下回っているではありませんか。
「やばい!申し訳ない。0以下だな。ここで入れよう」
と言った時には、すでに、「長者原SA」の入口を過ぎてしまいました。
「やばいな。次の給油所までは、もたないな」
「そうだな。次のインターで降りて入れるしかないな」
ということで、ぼくたちは、次の「古川IC」で降りることにしました。

~とうとう、車が、、~

「古川IC」で降りようと減速したところ、急にヘッドライトが暗くなったような気がしました。
それと同時に、フロントパネルの警告ランプが全て赤く光ったのです。
今までは、バッテリー不調の警告を表す1つだけの点灯でしたが、他の警告ランプ5つも全て赤く点灯してしまいました。

これは、「車に何かあったな」と思う方が自然です。

「古川IC」から国道47号に出たころには、アクセルを踏んでも、満足にエンジンの回転数が上がらない状態になりました。
当然、それに伴い、スピードも上がらない状態です。
ノロノロ走行です。
ライトもどんどん暗くなってきたので、暗闇を運転しているようです。
運転していたOくんは、あせって、
「どうする?やばいぞ!」
と結構テンパってきました。
確かに、暗闇でヘッドライトがぼんやりとした状態では、対向車に対しても危険です。
軽油がなくなった(いわゆる「ガス欠」)状態ではなく、明らかにエンジントラブルです。

~ガソリンスタンドに無断侵入~

数分ノロノロ走行していると、右前方に営業していないガソリンスタンドが見えてきました。(地図の赤いシェイプがそのガソリンスタンドです)
ぼくは、とりあえず、
「あのガソスタに入ろう」
と言いました。
「でも、やってないぞ。チェーンもかかってるし」
とOくん。
「やってなくても、このまま走るのは無理だろ。ガソスタにいれば、少しは安心だ」
と言って、ぼくは、車から降りて、進入禁止のために張ってあるチェーンを外して、Oくんに無断侵入するように促しました。
「無断侵入だから、やばいよな」
「でも、明日の朝、営業前に事情を話せば、力になってくれるだろ」
「そうだな、朝一で軽油を入れれば、お客さんだもんな」
などと話ながらも、ぼくの心臓は、バクバクしていました。

~ガソリンスタンドでテント泊~
すでに時間は、深夜1時を過ぎています。
「ここに、テントを張らしてもらうしかないな」
「そうだな、警察が来たら仕方ないな。正直に事情を話そう」
「まあ、少しでもリスクを減らすために、監視カメラの死角でテントを張ろう」
ということで、ガソリンスタンドの屋根のあるスペースではなく、建物の脇のスペースにテントを張り、寝ることにしました。

しかし、悪いことは重なるものです。
寝入った2時間後くらいにかなり強い雨が降ってきました。
テント内に入るような雨の強さです。
ぼくらは、飛び起きて、屋根のあるスペースにテントを移動しました。
もう、監視カメラ云々を言っている場合ではないと思いました。

朝になれば、ガソスタのスタッフが来るので、それまでには起きて、テントなどの片付けをして営業妨害にならないようにしようと約束をして、2回目の睡眠タイムになりました。

でも、ぼくは、朝になった後の、段取りをいろいろ考えてよく眠れませんでした。
旅先で眠れないなんて滅多にないことです。
それくらい事態は深刻です。

エンジンが動かない中、どう、新潟県まで帰るのか、課題は山積です。
さて、どうする?3人!

(第12話、終わりです)

(第13話:最終話?「恐山の天罰か?それともご利益か?です)

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宮田 彰(あきら) 1961年新潟県上越市生まれ 新潟県内公立小学校教員を33年間勤める 2015年から中国上海のアメリカンスクールにて教員 2021年退職 2022年「あきらのふらブラ旅ブログ」開設 現在上越市在住

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