DAY3:2020年1月26日(日)その1

~普通においしい朝ごはん~

海外でホテルを予約する時は、なるべく朝食付を希望することにしています。
その国の一般的な食事がおおよそ分かるからです。
イスラエルの食事は一体どんな感じなのだろうと、ワクワクしながら食堂へ向かいました。

アメリカンブレックファストスタイルと書いてあるので、何をどれくらい皿に盛りつけても自由です。
品数も多く、イスラエルに来たという強烈な印象を持たない普通で美味しい朝食です。

~知らなかった「ホスピス」と「キブツ」~

なぜ、普通の朝食をまず、最初に記事にしたかというと、ぼくは、「ホスピス」と「キブツ」という言葉すら知らずに、このホテルを予約してしまったからです。
イスラエルでは、キリスト教徒の巡礼者用の宿泊施設を「ホスピス」と呼ぶのだそうです。
ホテルのスタッフの話では、このホテルも「ホスピス」的な役割を果たしているというのです。

そのようなホテルは「キブツ」的な思想に溢れているというのです。
「キブツ」というのは、イスラエル独自の制度で、お互いに助け合いながら灌漑作業や農業活動などの仕事や生活を共同で行う「イスラエル的社会主義的共同体」のことです。
エルサレムのような都市部では実際には、共同で仕事や作業をする機会がなくなりましたが、基本理念は、今でも残っているというのです。

スタッフが、ぼくに、毎日、朝食を多めにとり、昼食のために持っていくことを勧めてくれたのが、その「キブツ」の理念だそうです。
(決して、ぼくが貧しい東洋人に見えたからではないと信じます。(笑))
(スタッフに、ぼくは、キリスト教徒ではないし、巡礼に来たわけではないという話をちゃんとしましたよ。・・・誤解がないように、念のため付け加えておきます)

ぼくは、スタッフの言葉に甘えて、1日目ばかりではなく、毎日、食パンとハムやチーズ、バターやママレード、紅茶やオレンジジュース(持参のペットボトルに入れます)をいただくことになりました。
そのうち図々しくなり、朝食会場で手製のサンドイッチを作るようになりました。

ユダヤ人75%のイスラエルでキリスト教徒巡礼のためのホテルでユダヤ教徒がルーツの「キブツ」の理念。
ちょっと複雑で、日本人のぼくには、すっきりと理解できない概念ですが、昼飯の心配がいらないということは、ぼくにとって素晴らしいことなので、とりあえず「ホスピス」「キブツ」万歳です。(笑)

*外れていたらすいません。四国のお遍路さんに対して、現地の人々が、無料で食事や宿所、薬、金銭などを提供する「お接待」に似ている考えかもしれませんね。

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