Period3:2020年3月21日~11月11日その3
~日本でのE-ラーニング準備~

突然、中国政府が発表した入国禁止措置により、4月3日の中国行きがキャンセルになりました。
それに伴い、1学期は日本でE-ラーニングを開始することになりました。
ぼくは、4月からG5(5年生)の担任ということは聞いていましたが、春休みの前に全く何も準備せずに日本に来ています。
まさか、入国禁止になるとは思ってもいなかったからです。
とりあえず4月13日から始まるE-ラーニングの準備をしなければなりません。
・市内の教科書を扱っている書店で5年生用の教科書を全て購入。
・懇意にしていた教材屋さんにお願いして、理科などの実験教材教具などの入手
・パソコンの新調(今までのパソコンでは、古すぎてデータの送受信が遅すぎたり、普通にできることができなかったり非常に不自由だったので)
・E-ラーニング用のホワイトボードの購入
など、できる範囲で準備を進めました。
~E-ラーニングの実際~
13日から始まった実際のE-ラーニングの様子を少しだけ紹介します。

理科のおもりの実験器具です。
教材屋さんから手に入れました。
本当は、子どもたち一人一人に実験をさせたかったのですが、ZOOMでの「教師実験」になってしまいました。
子どもたちには、鉛筆と糸と消しゴム(おもり替わり)で簡易の実験器具を作らせて実験しましたが、なかなか正確な数値にはならないので、教師実験が重要でした。

家庭科の裁縫の単元、ネームプレートをフェルト生地で作る授業です。
ネームプレートの奥に見えるのは、家庭科の教科書です。
教科書は、何とか全教科、何とか手に入れることができました。
とりあえず、子どもたちが、どこにいても、必要なページをPDFにして、授業前に送ることができます。
教科書を手に入れたということで、何とか授業を進められる気がしました。
しかし、ドリル類はなかなか、手に入らず、上海の学校に届けられたドリルを、担任の補助をしてくれる中国人の先生に頼んで、1PずつPDFで送ってもらいました。
大変な作業を頼んでしまって申し訳ない気持ちですが、少しでも平常の授業をするためには、仕方のないことです。

5年生の社会の最初に使う、地球儀です。
緯線・経線や日本の領土の学習には必要不可欠です。
最新の地球儀が家になかったので、親戚から借りることにしました。
買えば高いので助かりました。
学校に普通に教材教具があることのありがたみを痛感しました。

体育の授業は、自宅の車庫で配信しました。
雪深い新潟県の住宅の多くは、結構広い車庫があります。
車を外に出すと、簡単な運動ができるスペースが生まれます。
こんな感じで、四苦八苦しながら、何とかE-ラーニングを進めていました。
(第16話、終わりです)
(第17話は、「1学期の学校の状況」について紹介します)