シリーズ16の2<ブルガリア・ソフィア編>NO4

DAY6:2023年8月1日(水)その2

~ソフィア中心部の観光:Part1~

最高気温35℃の予報が出ている中、「セルディカ駅」からソフィアの象徴「アレクサンダー・ネフスキー寺院」(黄色線)を目指して歩くことにしました。
戻りのルートは、水色線を「ソフィア・シナゴーグ」を目指して歩こうとしています。

熱中症に注意しながらの観光です。

ソフィア中心部の地図を拡大したものです。
M1M2と書いてあるのが、地下鉄セルディカ駅です。
①聖ペトカ地下教会
②セルディカの遺跡
③聖ゲオルギ教会
④旧共産党本部

の順番で紹介したいと思います。

~①「聖ペトカ地下教会」~

地下教会」という名称からすると地下にある教会と思われますが、完全な地下ではありません。
上の写真のように、周りの建物より若干低い位置に建っている教会です。

この「半地下の教会」は、オスマン帝国支配下の14Cに建てられたものです。
約700年もの間、外壁などは修復されなかったと言われています。

あまり、観光客も訪れない古びた教会です。
窓などなく、一見質素な外観ですが、外壁などには700年もの歴史の重さが感じられます。ブルガリアがオスマン帝国に支配されていた頃の建築なので、当然、イスラム文化が主流であったと思われます。
ですが、この教会は、イスラム寺院ではなく、ブルガリア正教の教会です。
オスマン帝国支配下、イスラム教が主流となりつつある中、この窓もない小さな教会でひっそりとブルガリア正教を信仰していたのかなと想像すると、何か物悲しささえ感じてしまいます。

~②「セルディカの遺跡」~

ブルガリアは、紀元前1Cに古代ローマ帝国に征服されていました。
当時、ソフィアは、「セルディカ」と呼ばれていました。
だから、今でもソフィアの至る所に「セルディカ」という名称のついた地名や建物や遺跡がたくさんあります。
この遺跡もその一つです。

ソフィアのメインストリートの一つ「ツァール・オスボォディデル通り」から下を覗き込むと、この遺跡を眺めることができます。

古代ローマ時代の遺跡なので、「セルディカの遺跡」と呼ばれています。
地下鉄工事の際に偶然発見されたと言われています。
イタリアのローマみたいですね。
ローマも地下を掘ると必ず遺跡が出るので、なかなか工事が進まないという話は有名ですね。

~③聖ゲオルギ教会~

聖ゲオルギ教会を探しても容易に発見できません。
なぜかというと、この建物の向こう側にあるからです。

「この建物」の正体は、何と「大統領官邸」です。
聖ゲオルギ教会は、大統領官邸の中庭にあるのです。

聖ゲオルギ教会を見るには、大統領官邸のドーム型の通路を通り、中庭に出ないと発見することはできません。

聖ゲオルギ教会は、ソフィア最古の教会と言われています。
ということは、①で紹介した「聖ペトカ地下教会」よりも古いことになるので、700年以上の歴史を持つ建物ということになります。

入口には、何かの寄付を募る女性が一人いるだけでした。

殉教者を祀る石碑です。
なぜか、この石碑だけは、最近造られた物です。

中に入ると、男性が一人、熱心にお祈りをしていました。

中は、外観からは、想像できないくらいの広さです。
天井が高く、真夏なのにひんやりしています。
半分以上、剥がれ落ちているフレスコ画が歴史の重みを感じさせます。

ブルガリアが、経済的に余裕ができ、いつかこのフレスコ画を修復する時が来るのでしょうか?
ぼくは、古い物をそのままにしておくブルガリアも好きです。

~旧共産党本部~

聖ゲオルギ教会の観光を終えて、大統領官邸のドーム通路から出て来ると、道路の向こうに見えるのは「旧共産党本部」です。
旧ソ連に支配させていた国々の共通点の一つに、「その街の最も立派な建物が共産党本部」という笑い話がありますね。
ソフィアもご多分に漏れず、「旧共産党本部」の建物は立派です。
無駄に威厳と威嚇が全面に出ているような気がしますが、気のせいでしょうか?
現在は、政府系の機関に使用されているようです。

大統領官邸近くにあった噴水です。
やはり、水辺は涼しいです。
しばし、水辺で休憩です。

まだ、今日の目的地「アレクサンダー・ネフスキー寺院」まで3分の1も歩いていません。
もう既にかなり疲労しています。

(第4話、終わりです)

(第5話は「ソフィア中心部観光:Part2」です)

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