DAY7:3月30日(水)その1
~2000km走破記念~

橋本市の「ねぐら」から高野山に向かう途中だったと思います。
この旅で走った距離が2000kmになりました。
スケッチブックのメッセージボードに「2000km走破」と書いて、記念写真を撮りました。
高速道路を一切使わず(当時、高速はなかったですからね)、今でいう下道(したみち)だけで2000kmですから、結構、走ってますよね。
O君のスノトレも存在感ありますね。(笑)
~靴下事件~
高野山観光を終えて、奈良県から三重県に向かう山道でした。
ぼくがハンドルを握っていました。
O君がいきなり
「そういえば、靴下、かえてなかったなあ。」
と言って、車内で靴下をかえ始めました。
それを聞いたY君もほぼ同時に
「そういえば、おれも、かえてなかった」
と言って、かえ始めたのです。
あの時の車内のにおいは、40年たった今でも、忘れることができません。
2人は、W君の家で宿泊して以来、一度も靴下をかえていなかったのです。
夜も、寒いから靴下を脱がず、そのままの靴下をはいていたらしいのです。
まるまる3日半履き続けた靴下。
それも2人分。
さらに、O君は雪国仕様の、あたたか内ボア「スノトレ」。
四国であんなに暖かいスノトレは必要ないですね。
足が蒸れるだけです。
そういえば、あの2人は、タイヤ転がしの分、ぼくより運動量が多いですね。
その分、足の蒸れも多いはずです。
車内は、鼻がよじれるかと思うほどの悪臭です。
~顔出し運転~
ぼくはたまらず、運転席の窓を全開にして、思い切り、顔を外に出して運転しました。
2人は、
「それだけはやめてくれ!こんな山道、危険すぎる」
とぼくに懇願しました。
~4本の足が~
何をするかと思ったら、
「代わりに、おれたちが、足を出すから」
と、それぞれの窓を全開にし、両足を外に出したのです。
そして、脱ぎたてほやほやの靴下をビニル袋に入れ、口をきつく縛ってくれました。
窓を開け放し、スピードを上げると、とりあえず、においは、外に逃げてくれました。
ぼくは、普通の運転状態に戻ることができました。
2人は、
「冷たい、冷たい。寒い、寒い」
と、騒いでいましたが、結構、気持ちよさそうでした。
ちなみにぼくは、「清潔感をアピール」するつもりは全くありませんが、朝起きると靴下は毎日かえていました。
それが、ふつうだと思っていたからです。
土佐犬事件の後も、ちゃんとかえました。
(この旅唯一の自慢です)
すれちがう車は、ほとんどありませんでしたが、対向車から見たら異様な光景だったことでしょうね。
車の両脇から2本ずつ、合計4本、足が飛び出していたわけですからね。(大笑)