DAY1:2017年11月24日(金)その3
~「月牙泉(げつがせん)」へ~

大感激の鳴沙山(めいさざん)でのラクダツアーでした。
7時をかなり回りましたが、これから、月牙泉へ向かいます。
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月牙泉には、いくつかのオアシスがあるようですが、そのうちの一つ「大漠(だいばく)第一泉」です。
最も大きなオアシスです。

月牙とは、中国語で「三日月」という意味です。
要約すると、大きな砂漠の中にある三日月のような形をした、一番大きなオアシスということです。
シルクロードでは、オアシスは、命を繋ぐ、必要不可欠なものです。
水がないと人間は生きていけないからです。
だから、オアシスの湧く所には、必然的に人が集まることになります。
その一つが、ここ敦煌だったのです。

砂漠にオアシスは、イメージが湧きませんでしたが、実際に目にすると、本当にあり得る物なんだと感動します。
この水は、敦煌の周りにある山々からの雪解け水が、地中深く潜り込み、何十年もの年月をかけて、湧き出してくるのだそうです。
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遠くに見えてきたのは、「月泉閣(げっせんかく)」です。

かなり立派な建築物です。
見えている女性の集団は、観光ツアー客です。
おそろいの蛍光色の砂除けスパッツが大手の観光会社を匂わせます。
砂除けスパッツとは、外履きの上に履く、砂漠でも砂が入らない便利グッズです。
大手の観光会社から支給されたものに違いありません。
あれがあれば、靴の中に砂が入らず、快適です。
ちなみに、ぼくたちのツアーでは、そのような配給はありません。
まるごと「おんぶにだっこ」のようなツアーではないですから、、
必要なら「どうぞご自分で、、」というツアーです。

ガイドさんの話によると、敦煌は、紀元前、漢の武帝の時代からオアシス都市として栄え、西域地域の最前線の軍事的拠点としても重要視されていたといいます。
吐蕃(とばん)や西夏(せいか)など漢民族以外の国家にも支配された時代がありましたが、
その都度、オアシスの支配権を示すために、オアシス近くにこのような立派な建物を建てたのだということです。
やはり、オアシスの支配権というのは、重要なのですね。

観光案内板です。
中国の良さは、発音が分からなくても、漢字を見ると、意味がだいたい分かることですね。
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「SOTOASOBI(そとあそび )」です。


鳴沙山の滑沙スペースです。
砂漠の滑り台です。
こんな広大な砂漠で砂滑りができるなんて最高です。

TAさんと交代で写真撮影をすることにしました。
砂の坂を上っている三人の先頭がぼくだと思います。

そのうち、TAさんは、ぼくを見失ったようです。

荷物が重くなるのが嫌で、望遠レンズを持ってこなかった、ぼくの責任です。

徐々に日が暮れてきています。

砂漠の山も日陰の部分がどんどん大きくなっていきます。

無人のラクダ隊が、徐々にラクダ小屋に引き上げていきます。
そろそろ、観光も終わりの時間です。
~ドキッとした夕食~

ガイドさんに連れて来てもらったレストランです。
中央にあるのが、ラクダ肉です。(ドキッ!)
今さっき、お世話になったラクダの肉かと思うと、少し躊躇(ちゅうちょ)しましたが、食べたら予想外に美味しかったです。
もちろん
「ラクダさん、今日はどうもありがとう!大変、お世話になりました」
という気持ちで食べたことは言うまでもありません。

敦煌名物「ロバの肉麺」(中国語で驢肉黄麺)だそうです。
茹(ゆ)でた麺にロバ肉のミートソース状のあんかけを乗せた料理です。
ロバ肉と言われなければ、豚と牛の合い挽き肉みたいな味わいです。
違和感なく食べられました。
~敦煌の街を「ふらブラ」しようと思ったら、、~

食事後、ぼくたちは、ガイドさんに
「二人で少し敦煌の街をふらふらしてから、帰ります」
と言って、朝の集合時間だけ聞いて、ガイドさんと分かれました。
ところが、レストランから一歩外に出た瞬間、とんでもない寒気です。
ぼくたちは、ある程度寒さを覚悟して、着る物を工夫してきたつもりです。
しかし、そんな工夫をはるかに、ぶち飛ばす「極寒」です。
15分程度、街を「ふらブラ」しただけで、ギブアップです。
上の写真を見ても、観光客で街ブラをしている人は、ぼくたちだけです。
用事もなく外をぶらつくなど自殺行為です。(笑)

震えながらホテルに帰ってきました。

ホテルにあった、気象情報です。
何と、最低気温-7℃です。
冗談のような気温です。
上海を出た時の気温は、20℃近くありました。
寒さが骨身に染みるはずです。
敦煌は北緯40度くらいで、日本に置き換えれば、秋田県くらいの緯度です。
11月にこんなに気温が下がるなんて予想できません。
湿気のない乾燥地帯だから、昼夜の寒暖差が激しいんですね。
来てみないと分からないことが多過ぎますね。
今夜は、風邪をひかないように、早めに寝ようと思います。
明日は、莫高窟ですから、、
(第3話、終わりです)
(第4話は、「莫高窟へ」です)
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